みなさんは、収穫された生姜がどのように保存されるかご存知ですか?
通常夏に収穫された生姜は新生姜として出荷されるのですが、
秋に収穫した生姜は一旦寝かせます。
その寝かせている場所がこちら。
山あいに防空壕見たいな横穴を堀り、
そこに数カ月保存するんです。
ちょっと見えにくいですけど、
ここだけで数十トンの生姜が保存されています。
高さとしては150センチくらい積み上げられているでしょうか。
天井までびっしりです。
で、奥はこんな感じです。
天井に、金具の様な物が見えますか?
これは放水設備なんです。
この生姜の保存庫の中は室温15度、湿度90%に保たれています。
生姜もっとも長持ちする環境がこの状態なのですが、
放水設備は、その環境を作るための設備なんです。
余談ですが、生姜の事を「囲生姜(かこいしょうが)」と言う人がいるんですが、
この寝かせると言う行程が、囲うという表現になったのではないかという説があります。
また、「ねしょうが」とも言う人がいますが、
寝かせることから、寝生姜と思われている方も多いかもしれませんが、
こちらは根生姜が正解です。
根っこの方ですね。
余談でした。。。。
え〜〜〜話を戻しまして、
11月に収穫した生姜をこの保存庫の中に入れる理由は、
冬が寒すぎて、そして乾燥するからなんです。
ここで、生姜を寝かせることで、生姜は色づいてきます。
新生姜の様な白っぽい色から、だんだんを皆さんがご存知の茶色い色に変化して行きます。
そして、夏になると、今度は横穴の中も温度が上がってくるので
室温15度、湿度90%に設定した冷蔵庫に生姜を移動させます。
こうして、生姜の出荷は年中可能になり、
皆さんの食卓に並ぶ訳なんです。
新生姜があったり、
生姜を一旦寝かせたり
保存する事によって、年中出荷できたりと
ちょっと特殊な生姜。
このせいで、生姜の「旬」というものが曖昧なんです。
個人的には春先の生姜が一番美味しいと思うのですが、
一番売れるのは冬なんですね。
なかなか理解されづらい生姜ですが、
今日はちょっとでも理解して頂けましたでしょうか。
さて、さて、最後に、収穫後の寂しい畑の画像でさよならです。
今年も後わずかですが、引き続き宜しく御願い致します。